話下手、会話のキャッチボールが苦手な人のあ~勘違い?
仕事をする上で人間関係はつきものです。
特に起業家や営業に携わっている職業の人は、面識のない人たちなど、第一歩目から人に好かれるコミュニケーション力が必要と感じられることがあると思います。
話下手だから、なかなか相手との距離を縮めることができないんだよねと、コミュニケーション力の中でも、会話のキャッチボールで悩んでいる人が意外に多いものです。
近年は特にこの傾向が増加傾向にあります。
深刻な人になると、人と話すのが苦しいという人もいます。
今回は話下手を改善して、会話のキャッチボールをうまくやっていき、人間関係を楽しく円滑にしていく
「聴く技術」をテーマにお届けをしていきます!!
話下手で会話のキャッチボールが苦手だった、暗黒の営業初心者時代?
私の前職は通信業の営業の仕事をしていたお話は、何度もお伝えをしておりますが・・・
まさに主婦から営業の仕事に従事した当初は、話下手で会話のキャッチボールがうまくできなくて、随分悩みました。
ある程度、慣れてくると多少は話ができるのですが、引っ込み思案というのか、相手に合わせて何をどう話をしたらよいのかが、わかりませんでした。
話が途中で、「バタッ!」と止まってしまったり、「何を言っているのかよくわからない」と言われたりとどちらかと言えば、「話下手!!」だったと思います。
また、会話のキャッチボールも、噛み合わなくて、相手の話をさえぎってしまったり、同時に話をしてしまったりと、相手を「ムッ!」とさせてしまい、不快な空気が流れてしまったりしたことも多々ありました。
営業の仕事を職業として選んでしまいましたので、当初は絶対に不向き、初対面に近い人と話をして、しかもそこから契約をいただくなんて、夢のまた夢だ!!と思っていました。
当時のトップセールスと言われている人の側に行くと、自信に溢れて、目も輝いており、オーラが半端なくあり、キラキラしていて正直言って怖いくらいでした。
初回のお客さまとも、会話も弾んでおり仲良く打ち解けていました。
その一方で、「うらやましいな!」「あんな風になりたいな」という気持ちもありました。
しかし、もう一人の自信のない私がこんな風に囁いているのです。
「所詮、違う人間なんだよ」
「真似しようたって、全然無理だよ」
「とっても出来っこないよ・・・」
と、全てに自信のないもう一人の私がつぶやくのです。
先輩をうらやましいなという気持ちと、人間が違うから無理なんだと、最初から諦めの気持ちが
混濁しており、どちらかと言えば、会話のキャッチボールに自信がなくて、相手から話しかけられないように、目線は下を向いていて暗い印象だったのではないかと思います。
これでは、契約どころか営業の仕事はできるわけがありません。
また営業の仕事以外にも、仕事は一人ではできませんから、何らか人間関係がつきものです。
そこについて回るのが、コミュニケーションスキルです!
その中でも、特に会話のキャッチボールは入り口部分にもなりますから、ここををうまくやって
いかないことには、胃も痛くなってしまい、仕事自体も苦しいものになってしまいます。
話下手の人が悩んでいる会話のキャッチボールの正体とは?
話下手の人は、人と会話をするというキャッチボールの部分までも苦手な人が多いものです。
では、その会話のキャッチボールの正体は、何なのでしょうか?
話下手の人が悩んでいる会話のキャッチボールができない人は主なものが5つありますので、その正体を結論からお届けします。
◆話下手の人が悩んでいる会話のキャッチボールの5つの正体
①会話が途切れないように、次に話すことを常に考えているので疲れてしまう。
②相手がどう思うのかを気にするあまりに、言葉がでてこない、うまく話ができない。
③弾むような面白い話をしないと嫌われてしまうんではないか?と思ってしまう。
④相手が話している途中で、話をさえぎってしまい話をしてしまうので、相手を不快にさせて
しまうことがよくある。
⑤相手と同時に話をしてしまい、会話が噛み合わないことがよくある。
こんなところが話下手になってしまう会話のキャッチボールの主な正体になっています。
この正体があるために、人と話をするのが苦手で、苦しくなってしまい、敢えて人と接触をしないようにしようとか、人の輪の中には入らないでおこうなどと、ネガティブに考えて、自分の殻に閉じこもってしまいがちです。
するとアウトプットする場が、余計になくなり、更に会話のキャッチボールが苦手で、自信もなくなってきます。
嫌われないようにしよう、話下手を悟られないようにしようと、自分自身の身を守るために、
会話のキャッチボールをする場面を避けようとしますから悪循環に陥ります。
本当は人間が好きなのに、そういう中に入るのが苦手ということで、敬遠をして敢えて一人でいるようにしてみたりする人もいます。
人から好かれたいと心では思っていて、行動が真逆だとすると、そのギャップで更にイライラが募り、自分自身が嫌いになってしまっている人もいます。
とても深刻な悩みですね。
次の章は、話下手の人が悩んでいる会話のキャッチボールがうまくいく対処方法をお伝えします。
この対処方法は、話下手の人でもすんなりと直ぐにできそうなことばかりですので、一つ一つを是非、実行して一歩前に進んでみましょう!!
頭で考えていると難しいことも、簡単なことからやってみると、楽しくなってきて自分自身にも自信が持てるようになります。
会話のキャッチボールがうまくいく方法
話下手だから、会話のキャッチボールをうまくして、人間関係も円滑にしたいということで、
対処方法として、「話し方教室」に行って修正をしたいと考える人も多くいます。
はたして「話し方」が問題なのでしょうか?
自信を持って堂々とお話をする・・・
発音のいい、綺麗な話し方をする・・・
「話す」ということでは確かにそうなのですが、会話のキャッチボールをうまくするためには、「話し方」というよりも、もう少し根本が原因のような気がします。
◆会話のキャッチボールのあ~勘違い?
「話下手の人」が気づいていない「会話のキャッチボール」のあ~勘違いがあります。
それは何か?というと・・・
「ご自身が主体的に、どんどんと話をしなければいけない」と勘違いをしている点です!
弾むような面白い話をしないと嫌われてしまうんではないか?
とか・・・
会話が途切れないように、次々に機転の効いた話をしなければいけない?
と勘違いされている点になります。
実際のところ・・・
人間は自分の話を聴いてくれる人が大好きなんです。
例えば、目の前の人が貴方の話も聞いてくれず、機関銃のごとく自分の話ばかりを、次々にされてしまっては、正直言って疲れてしまうのではないでしょうか?
次回はこの人と話をするのはやめようと思ってしまうのではないでしょうか?
人間は自分のことを評価してほしい、褒めてほしい、認められたいという意識の方が強くないでしょうか?
しかし、「話下手の人」がよくやるのは、会話のキャッチボールを勘違いしてしまい、対座した時に「何か話をしなければ」と主体的に話をすることに必死になってしまうことなのです!!
また本人は気づかないかもしれませんが、そんな変な必死さや空気感は伝わり、居心地の悪い空間になってしまいます。
殆ど相手の話を聴かないで、次にしゃべることばかりを考えてしまっていると、目線もあちこち動くものです。
すると、相手は落ち着かなくて話をする気持ちにはならないのです!
会話のキャッチボールも成り立たなくなってしまいます。
世の中には、話を聴いてほしい人が多いのですから・・・
相手の気持ちになって、まるで同じベンチに座って同じ景色を見ているかのごとく、一生懸命に話を聴いてくれる人がいたとしたら、居心地が良くてその人と一緒にいたいと考えます。
そんな時に、相手はどんな気持ちになるのか?といえば・・・
・とても話を聞いてもらえたな!
・自分自身の話を随分したな!
という満足をした気持ちになります。
いくら「話し方」が綺麗であっても、相手に寄り添う気持ちがないと、表面上だけの会話になってしまい、相手の心は開かないものです。
◆会話のキャッチボールがうまくいく「聴く技術」
話下手の人が会話のキャッチボールをうまくいかせる方法としては、「話をする」という今までの感覚は捨てて、「話を聴く」ということをまずはじめにやってみましょう!!
「話を聴く」ことに徹すれば、会話のキャッチボールはそれほど難しいものではありません。
話し上手は、聴き上手でもあります。
その時の注意点は、相手が話しやすいように「聴く技術」を取り入れるということです。
♪「聞く」と「聴く」の違い♪
「きく」というと2種類の漢字が思い浮かびます。
「聞く」と「聴く」です。
この違いはわかりますか?
検索をしてみましたので、引用文を記載しておきます。
聞くと聴くは、意識の違いによって使い分けられる。
聞くは、「物音を聞く」「話し声が聞こえる」のように、音や声などを自然に耳に入ってくること。
聴くは、「音楽を聴く」「講義を聴く」「国民の声を聴く」のように、積極的に耳を傾けることを表す。
「違いがわかる辞典」より引用
理解できましたか?
要するに、
「聞く」・・・積極的に意識的やらなくても自然に耳に入ることになります。
「聴く」・・・積極的に相手に耳を傾けて話をきくことで、漢字をみると、耳もあり、目もあり、
心も入っているので、全身で五感で話をきくということになります。
今回の相手と会話のキャッチボールをするのは、この五感で「聴く」ということになります。
♪聴くことの効用♪
話を「聴く」ことは、話をする以上に相手との人間関係作りに効果があります。
聴くことの効用は
①信頼感が増します。
②相手の自尊心を高めます。
③相手の抵抗を低下させます。
話を聴くことはこんなにも効用があります。
貴方は、嫌いな人ってどんな人でしょうか?
貴方のお話をあまり聴いてくれない人は、嫌いではありませんか?
逆に好きな人は、貴方のお話を、じっくりとしっかりと聴いてくれる人ではないでしょうか?
トップセールスをじっと観察をしていると、わかるのですが、セールスがお話をするよりも、お客さまにお話をさせてしっかりとお聴きするという態度なんです。
結果的にわかっているのは、セールスがお話をするよりも、お客さまのお話をしっかりと聴く方に重点を置くほうがモノを買ってくれるのです。
トップセールスはそれをわかっています。
♪聴く技術の方法♪
それでは、聴くときの簡単な方法をお伝えします。
聴く方法はとてもたくさんありますが、今回は直ぐにできて効果が高い聴く技術をお伝えします。
直ぐにできそうなことばかりですので、是非試してみてください。
最初は意識をしないとご自身のいつもの癖がでてしまいますが、本当に会話のキャッチボールを
円滑にしていき、相手とのコミュニケーションを図りたいのならば、真剣に取り組んでいきましょう!
意識的にやっていたことを、無意識に実践ができるようになるためには、簡単なことでも繰り返し、繰り返し諦めないで実践をしていくことにつきます。
試行錯誤をしていくうちに、スタート時は意識的だったものが無意識に変わった時、ご自身の「聴く技術」が身についていると思います。
①最初は相手のいいところを先ず褒めてください。
最初は相手のいいところを感じるままに褒めてみましょう!
相手は褒められることにより、「認められた」「この人は私のことをわかってくれている」という意識が働きますから、一瞬で心を開いてくれます。
②相づちは会話の必需品です!
貴方はお話を聴く時に相づちをされていますか?
相づちというのは、相手がお話をしやすいように、所々で同感をしたり、相手の調子に合わせて
同意をしたりする言葉を入れていくことです。
例えば、相手の話をよく聴いて、
「なるほど~」
「確かに~」
「へ~~、そうなんですね」
「いいですね」
「すばらしいですね」
「へぇ~」
「そうそう」
「私もそう思います」
「わかります」
「大変でしたね」
なんていう相づちを打つことにより、一生懸命に聴いてくれているんだなと相手も話がしやすくなり、会話が弾むことにも繋がります。
もしも途中で、不明点があった場合には
「教えてくださいね」
などの言葉を添えるだけで、真剣に聴いてくれているんだなと信頼関係にも繋がります。
③相づちのバリエーションを増やす
一つ注意点がありますが、相づちがいつも一緒という人もよく見受けられます。
例えば、「なるほど、なるほど、なるほど・・・・」と「なるほど」の連発や、
「確かに、確かに、確かに・・・」と「確かに」の連発の人が、時々います。
その相づちしかないの?というくらい、いつも一緒!
相づちのバリエーションを増やしていきましょう。
相手の話に応じた相づちをいろいろと使い分けるだけでも、会話は随分弾みます。
④その他の聴く技術は?
少し慣れてきましたら、その他の聴く技術もあります。
例えば、「ペーシング(人は自分に似た人に同調する)」・「リフレイン(オウム返し)」・
「質問」・「接続詞」・「要約」・「顔向け」・「うなづき、微笑み」・「沈黙・間」・など、いろいろとあります。
今回はこの中でも特に効果的な、「相づち」と「褒める」という、簡単に直ぐにできて効果の高い「聴く技術」をお伝えしました。
少し慣れてきましたら、他の聴く技術もお試しになってください。
他の聴く技術に関しましては、別号の記事にてご紹介をさせていただきます。
こちらからご覧ください。
先ずは「聴くこと」から始めてみましょう!
はじめの一歩はとても大切です。
ポイントとしては、批判や判断をせず、相手を「認める」ことに重点的に寄り添っていくことで、安心感を与えて、信頼関係にも繋がり、よりよい人間関係作りができます。
まとめ
・話下手で会話のキャッチボールで悩んでいる人が意外に多く、近年は特にこの傾向が増加傾向!
・深刻な人になると、人と話すのが苦しいという人もいる。
・話下手の人が悩んでいる会話のキャッチボールには5つの正体がある
・会話のキャッチボールの勘違いは、話を主体的にしなくてはいけないと思っている点
・話し上手は、聴き上手、聴く技術を取り入れていく